らくちんわんご飯

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野菜は生か?加熱か?

 
 

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当店では、お届けするものは「生」の食材で、なんとな~く加熱調理をおすすめしているわけですが、ここにきて「加熱した野菜は犬には有害」というような情報をお友達が見つけ、知らせてくれました。そこには、有害の理由として、消化酵素を無駄使いしてしまう、シュウ酸カルシウム血症の原因になるシュウ酸がよろしくない等々、恐ろしいことが書かれてありました。もともと野菜は必要ないが、どうしても食べさせるなら生で!とのことでした。
キャベツもたくさん食べると危険、そもそも加熱した野菜は病気のもとになるとのことでした。
ですが、食べ過ぎというのはいったいどのくらいの量/体重1キロあたりを指すのかがわかりません。

確かに二本足界でのスムージーブームなど、生の野菜の酵素を壊さずに摂取するというのもアリだと思いますし、そもそも犬をはじめとした動物には、わざわざ火を使って調理したものを食べる食性はないというのもありますね。


ここで問題となるのは食物繊維ではなくて、植物が自分を守るために持っている毒性の強い成分、いわゆるアクのことのようでもあるし、あれ?生だとそのアクは除去できないじゃん??
アクといえば、普通は水にさらしたり、ゆでたり、塩や酢を使ったりしてその「毒性」を取り除いてから調理するわけですが、わんご飯の場合はどうしましょう?
これについては長くなるので、またいつか書いてみようと思っています。

とりあえず、加熱調理する場合は、圧力鍋であってもいきなりフタをせず、煮立ってからアクをすくって、それから加圧調理をするようにしましょう。
 
難しいことはさておき、生食ブームもありますから、当然そういうニーズもあるだろうと思い、そんなわけで、当店の乾燥野菜をいったん戻してからブイーンとミキサーにかけてみました。
味見したら・・・ま、不味い・・・・特に根菜はまったくの生ではないのでボソボソします。
が・・・おいしいスープに混ぜ込めばなんとかなるかなとは思います。
尿路結石がご心配な方はご参考になさってください。
 
 
と、書いているうちに、やっぱりもやもやしてきたのでいろいろ調べてみました。
いろいろ割愛して結論だけにしておきます。(店長にはそれが限界)

ストラバイトにしても、シュウ酸カルシウム血症にしても、結石に至るまでのプロセスでは「カルシウム」がキーワードになってくるのですが、カルシウムパラドクスという考え方に当てはめると、(カルシウムの摂取量(正しくは吸収量でしょうか)が足りないせいで、骨からカルシウムが溶け出し、結果的に血中にカルシウムがあふれてしまう現象のことです。)もしかしたら野菜のせいというよりも、こうした結石等に代表される疾患の元は、根本的にカルシウムだけではなく、ミネラルの不足、バランスの崩れがもたらしているのではないかという見解にたどり着きました。
 
そんなわけで、効率よくバランスよくミネラルを摂取できる「骨」と、海塩をセットに入れているわけです。カルシウムをはじめとした必須ミネラルがもともと自然界のバランスで構成されているので面倒な計算もしなくて済むということですね。
野菜が持つミネラルは欲しい、でもシュウ酸やアクと言われる成分(これもミネラルですが)は要らない、あっちをとったらこっちが引っ込む、さてさてどうしたものか。
 
もう一つは、慣行栽培(いわゆる普通のお店で手に入る農薬と肥料たっぷり使ってホイホイと早くきれいに育ったもの)の野菜と、手間と時間のかかる自然農の野菜では、そもそも土からして別物ですし、当然ながら育つ過程での栄養やら、中身が全然違うということも、頭に入れておかねばならないのであります。

当店では、とにもかくにもフカフカの土で育った自然農で育ったお野菜にこだわっておりますが、
そんな理由もあってのことなのです。
無農薬、有機栽培というだけで安心するのではなく、(有機でもいろいろあるんですって)出所のわからない動物性の有機肥料(畜産動物だと必ず抗生物質などを使っているでしょうし、餌の中身も心配といえば心配。そのウンチが肥料になっているということは・・・)なんかを使わないぞと決めて、
いろいろな困難に立ち向かっている生産者さんを応援したいというのが一番の理由でもあったり。

まあそれにしても食材ひとつ調べるにしても、賛否両論、百花繚乱?
調べれば調べるほど頭が混乱してきます。
 
こういう作業をしていると、いつも思うのですが、ひとつの説だけを取り上げて良いか悪いかを単純に考えてはいけないということに気づかせてくれた感覚です。
結局いろんな持論を持つ方の記事を拝見したけれど、生か加熱かの是非にはたどり着けませんでした。ただし、小型犬や特定の疾患を持つ、あるいはその可能性が高いわんに対しては、臨床の場でもいわゆる「療法食」というのが存在するわけですから、無視してはいけないと思います。
もちろん療法食は自然のミネラルバランスを人為的に操作していますから、そういったものにお世話にならずに済むのか一番ですが、そうも言っていられない状況は特に腎臓を悪くしてしまった症例では事実としてありますので。

ちなみに、当店のわんご飯のセットをすべて作ると、一食当たりが400gとして(中型の大きい子の場合の平均的な量であり、活動量や食いしん坊度合でも違ってきます。)
そのうち200gは肉や卵や魚などの動物性のもの、野菜は50gから70g、あとは穀類と水分といったところです。おそらく常識よりも相当お肉の割合が大きいと思います。

二本足族とわんは違いもあるけれど、細胞の構造や消化吸収のシステムについてはほぼ同じだそうです。お肉と穀類しか入っていないドッグフードもあり、たくさんの野菜や果物が入っているフードもあり、さてさてどうしたものか??
いずれにしても、犬は(猫はもっともっと)肉食寄りの雑食。
人間とは違って、タンパク質の要求量はとても多いわけですから、肉類だけじゃなくて、野菜や穀類に含まれるタンパク質も総動員して考慮していかねばなりません。
穀類を抜くならそれなりにほかのタンパク質を増量する必要があると店長は考えます。
 
 
あと、お肉が少なすぎて野菜と穀類が多すぎるという一般的な手作りレシピもちょっとどうかと思ったり。おなじ重量でも、野菜の割合が多いと結果的に必要な栄養全体のバランスが崩れ、カルシウム摂取量だけでなく一番大事なタンパク質が足りないということになるわけですものね。
 
タンパク質を効率良く吸収するためには、やっぱりたくさんのほかの栄養素が補酵素などの材料として必要なので、お野菜から溶け出したビタミンやミネラルたっぷりのスープは、それなりに意義があるという考えなのですが、確かに生ならではの酵素類もできれば摂取したいところ。
それで「野菜と果物の発酵パウダー」をトッピングしてもらおうというわけです。
パックを開けたらまず香りを嗅いでみてください。糠漬けを思い出します。しっかり発酵しているのがよく分かります。
酵素専門の製造メーカーさんが、人間用に作った酵素のエキスを絞るときに出来る副産物ですが、
むしろそうした絞りかすの方が栄養的には優秀なのだそうですよ。


今回はちょっと難しいデリケートな話題でしたが、わんはどう思っているかな?
生野菜が大好きなわんも相当数いるそうですが・・・・
 
 
そうそう。
作ってみたスムージーですが、夜のわんご飯にわざと混ぜずに入れたら見事にすべて残していました。
混ぜ込めば大丈夫だったのかも知れないけど、要するにあんたたちにはおいしくなかったのね・・・・
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